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  2017/08/24 15:38:35

消費者契約法での取消し、不当条項の無効

 1 消費者契約法はどんなときに適用されるのか
 2 消費者契約法による取消し
 3 不当な条項として無効になるもの
 4 消費者契約法の条文

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1 消費者契約法はどんなときに適用されるの?

消費者契約法が適用されるのは、「消費者」と「事業者」との契約です。 (二条)
「消費者」とは、
個人のことです。ただし、個人でも事業のために契約した場合は、事業者になり、「消費者」ではありません。
「事業者」とは、
法人その他の団体、事業のために契約した個人。また、非営利法人も、事業者にあたります。
労働契約には、消費者契約法は適用されません。 (十二条)
平成13年4月1日より、施行されています。 (附則)

2 消費者契約法による取り消し

消費者契約法は、事業者の@不実の告知、A断定的判断の提供、B不利益事実の不告知によって、誤認して契約をした場合は契約を取り消すことができます。
また、事業者のC不退去、D退去妨害によって、困惑して契約をした場合は、契約を取り消すことができます。
@ 不実の告知とは、
事業者が契約について勧誘するについて、事実と異なることを告げ、消費者が告げられた内容が事実であると思って契約した場合
 (四条一項一号 四条四項)

A 断定的判断の提供とは、
事業者が契約について勧誘するについて、将来において、変動することがある事項(将来の価格や、将来受け取れる金額)につき断定的判断を提供して、消費者が提供された断定的判断を信じて契約した場合
 (四条一項二号 四条四項)

B 不利益事実の不告知とは、
事業者が契約について勧誘するについて、重要事項またその関連事項について、消費者に利益になることを告げ、故意に消費者の不利益になることを告げず、消費者がそういう不利益がないと思い契約した場合 
(四条二項)

C 不退去とは、
消費者が事業者に、自宅や会社から帰ってほしいと言ったのに、事業者が帰らない場合。
直接、「帰ってほしい」と言う場合だけでなく、間接的な表現でも、認められます。
(四条三項一号)

D 退去妨害とは、
消費者が帰りたいと言ったのに、事業者が帰らしてくれなかった場合
直接、「帰りたい」と言う場合だけでなく、間接的な表現でも、認められます。 
(四条三項二号)

消費者契約による取り消しは、取り消しできることを知ったときから、6か月、契約のときから5年で取り消せなくなります。 (七条一項)
一般的に、上記の不実の告知、断定的判断の提供、不利益事実の不告知で、取消しを主張する場合であれば、そのうそなどに気づいたときから6ヶ月です。不退去、退去妨害であれば、その状況から脱したときから6ヶ月です。6ヶ月過ぎたからと、あきらめずに、1度ご相談ください。


事業者の代理人、販売店の店員、代理店の行為も、事業者の行為として取り消すことができます。
(五条)

3 不当な条項として無効になるもの(延滞金利14.6%をこえるもの)

事業者の損害賠償の免除について
以下の条項は無効になります。 (八条)
@ 事業者が、契約を守らなかったときに、消費者に対する損害賠償の責任を全部免除する条項

A 事業者が不法行為をしたときに、消費者に対する損害賠償の責任の全部を免除する条項

B 事業者が、故意や、重大な過失によって、契約を守らなかったときに、消費者に対する損害賠償の責任を一部を免除する条項

C 事業者の故意や、重大な過失による不法行為したときに、、消費者に対する損害賠償の責任の一部を免除する条項

D 契約のものに、欠陥があるのに、消費者に対する損害賠償の責任の全部を免除する条項  ただし、欠陥のないものと交換することや、欠陥を補修することが決められているときは、無効とはならない。


消費者が支払う損害賠償の額の予定

以下の条項は無効になります。
@ 消費者の解除による損害賠償の額で、事業者に生じる平均的な損害賠償をこえる金額 (九条一号)
(解約のときに、高額の違約金を請求することは、これに違反すると考えられます。大学の授業料返還の根拠でもあります。)
この平均的な損害については、具体的でないので、なかなか判断が難しいですが、エステなどの中途解約の損害賠償の制限が、一つの参考になると思います。
エステ、外国語教室・語学教育、学習塾、家庭教師派遣の中途解約

A 遅延損害金のうち年14、6%以上をこえる部分 (九条二号)
(高額の遅滞金利は、これに違反すると考えられます。)

B その他の条項でも、消費者の利益を一方的に害するものは、無効です。 (十条)
(中途解約を認めない条項は、これに違反すると考えられます。裁判例も出ています。)


内容証明郵便の書き方

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4 消費者契約法
第一章 総則
(目的)
一条
 この法律は、消費者と事業者との間の情報の質及び量並びに交渉力の格差にかんがみ、事業者の一定の行為により消費者が誤認し、又は困惑した場合について契約の申し込み又はその承諾の意思表示を取消すことができることとするとともに、事業者の損害賠償の責任を免除する条項その他の消費者の利益を不当に害することとなる条項の全部又は一部は無効とすることにより、消費者の利益の擁護を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

(定義)
二条
@ この法律において「消費者」とは、個人(事業として又は事業のために契約の当時者となる場合におけるものを除く。)をいう。
A この法律において「事業者」とは、法人その他の団体及び事業者として又は事業のために契約の当事者となる場合における個人をいう。
B この法律において「消費者契約」とは、消費者と事業者との間で締結される契約をいう。

(事業者及び消費者の努力)
三条
@ 事業者は、消費者契約の条項を定めるに当たっては、事業者の権利義務その他の消費者契約の内容が消費者にとって明確かつ平易なものになるように配慮するとともに、消費者契約の締結について勧誘するに際しては、消費者の理解を深めるために、消費者の権利義務その他の消費者契約の内容についての必要な情報を提供するように努めなければならない。
A 消費者は、消費者契約を締結するに際しては、事業者から提供された情報を活用し、消費者の権利義務その他の消費者契約の内容について理解するように努めるものとする。

第二章 消費者契約の申込み又はその意思表示の取消し
(消費者契約の申込み又はその意思表示の取消し)
四条
@ 消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘するに際し、当該消費者に対して次に各号に揚げる行為をしたことにより当該各号に定める誤認をし、それによって当該消費者契約の申し込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取消すことができる。
  重要事項について事実と異なることを告げること。 当該告げられた内容が事実であるとの誤認 
  物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものに関し、将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供すること。 当該提供された断定的判断の内容が確実であるとの誤認
A消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘するに際し、当該消費者に対してある重要事項又は当該重要事項に関する事項について当該消費者の利益となる旨を告げ、かつ当該重要事項について当該消費者の不利益となる事実(当該告知により当該事実が存在しないと消費者が通常考えるべきものに限る。)を故意に告げなかったことにより、当該事実が存在しないとの認識をし、それによって当該消費者契約の申し込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。ただし、当該事業者が当該消費者に対し当該事実を告げようとしたにもかかわらず、当該消費者がこれを拒んだときは、この限りではない。
B消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘するに際し、当該消費者に対して次に揚げる行為をしたことにより困惑し、それによって当該消費者契約の申し込み又は承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。
  当該事業者に対して、当該消費者が、その住居又はその業務を行っている場所から退去すべき旨の意思を示したにもかかわらず、それらの場所から退去しないとこと。
  当該事業者が当該消費者契約の締結について勧誘をしている場所から当該消費者が退去する旨の意思を示したにもかかわらず、その場所から当該消費者を退去させないこと。
C第一項第一号及び第二項の「重要事項」とは、消費者契約に係る次に揚げる事項であって消費者の当該消費者契約を締結するか否かについての判断に通常影響を及ぶすべきものをいう。
  物品、権利、役務、その他の当該消費者契約の目的となるものの質、用途その他の内容
  物品、権利、役務、その他の当該消費者契約の目的となるものの対価その他の取引条件
D第一項から第三項までの規定による消費者契約の申し込み又はその承諾の意思表示の取消しは、これをもって善意の第三者に対抗することはできない。

(媒介の委託を受けた第三者及び代理人)
五条
@前条の規定は、事業者が第三者に対し、当該事業者と消費者との間における消費者契約の締結について媒介をすることの委託(以下この項において単に「委託」という。)をし、当該委託を受けた第三者(その第三者から委託を受けた者(2以上の段階にわたる委託を受けた者を含む。)を含む。次項において「受託者等」という。)が消費者に対して同条第一項から第三項までに規定する行為をした場合について準用する。この場合において、同条第二項ただし書中「当該事業者」とあるのは、「当該事業者又は次条第一項に規定する受託者等」と読み替えるものとする。
A消費者契約の締結に係る消費者の代理人、事業者の代理人及び受託者等の代理人は、前条に第一項から第三項まで(前項において準用する場合を含む。次条において同じ。)の規定の適用については、それぞれ消費者、事業者及び受託者とみなす。

(解釈規定)
第六条
第四条第一項から第三項までの規定は、これらの項に規定する消費者契約の申込み又はその意思表示に対する民法第九十六条の規定の適用を妨げるものと解してはならない。

(取消権の行使期間等)
第七条
@第四条第一項から第三項までの規定による取消権は、追認することをができる時から6箇月間行わないときは、時効によって消滅する。当該消費者契約の締結の時から五年経過したときも、同様とする。
A商法第百九十一条及び第二百八十条ノ十二の規定(これらの規定を他の法律において準用ずる場合を含む。)は、第四条第一項から第三項までの規定による消費者契約としての株式又は新株の引受けの取消しについて準用する。この場合において、同法百九十一中「錯誤若ハ株式申込証ノ要件ノ欠ヲ理由トシテ其ノ引受ノ無効ヲ主張シ又ハ詐欺若ハ強迫ヲ理由トシテ」とあり、及び同法第二百八十ノ十二「錯誤若ハ株式申込証若ハ新株引受権証書ノ要件ノ欠缺ヲ理由トシテ其ノ引受ノ無効ヲ主張シ又ハ詐欺若ハ強迫ヲ理由トシテ」とあるのは、「消費者契約法第四条第一項乃至第三項(同法第5条第一項ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ因リ」と読み替えるものとする。

第三章 消費者契約の条項の無効
(事業者の損害賠償の責任を免除する条項の無効)
第八条
@次に揚げる消費者契約の条項は、無効とする。
 一 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項
 ニ 事業者の債務不履行(当該事業者、その代表者又はその使用する者の故意又は重大な過失によるものに限る。)により消費者に生じた損害を賠償する責任の一部をを免除する条項
  消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する民法の規定による責任の全部を免除する条項  
  消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為(当該事業者、その代表者又はその使用する者の故意又は重大な過失にによるものに限る。)により消費者に生じた損害を賠償する民法の規定による責任の一部を免除する条項  
  消費者契約が有償契約である場合において、当該消費者契約の目的物に隠れた瑕疵があるとき(当該消費者契約が請負契約である場合には、当該消費者契約の仕事の目的物に瑕疵があるとき。次項において同じ。)に、当該瑕疵により消費者に生じた損害を賠償する事業者の責任の全部を免除する条項
A前項第五号に揚げる条項については、次に揚げる場合に該当するときは、同項の規定は、適用しない。
  当該消費者契約において、当該消費者契約の目的物に隠れた瑕疵があるときに、当該事業者が瑕疵のない物をもってこれに代える責任又は当該瑕疵を修繕する責任を負うこととされている場合
 ニ 当該消費者と当該事業者の委託を受けた他の事業者との間の契約又は当該事業者と他の事業者との間の当該消費者のためにする契約で、当該消費者契約の締結に先立って又はこれと同じに締結されたものにおいて、当該消費者契約の目的物に隠れた瑕疵があるときに、当該他の事業者が、当該瑕疵により当該消費者に生じた損害を賠償する責任の全部若しくは一部を負い、瑕疵のない物をもってこれに代える責任を負い、又は当該瑕疵を修補する責任を負うこととされている場合

(消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効)
第九条
次の各号に揚げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする
  当該消費者契約の解除に伴なう損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらの合計した金額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴ない当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分
 ニ 当該消費者契約に基づき支払うべき金銭の全部又は一部を消費者が支払期日(支払回数が2回以上である場合には、それぞれの支払期日。以下この号において同じ)までに支払わない場合における損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、支払期日の翌日からその支払をするまでの期間について、その日数に応じ、当該支払期日に支払うべき金額から当該支払期日に支払うべき額のうち既に支払われた額を控除した額に年14.6パーセントの割合を乗じて計算した額を超えるもの 当該超える部分

(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)
第十条
民法、商法その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し、消費者の権利を制限し、又は、消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。

第四章 雑則
(他の法律の適応)
第十一条
@消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し及び消費者契約の条項の効力については、この法律の規定によるほか、民法及び商法の規定による。
A消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し及ぶ消費者契約の条項の効力について民法及び商法以外の他の法律の別段の定めがあるときは、その定めるところによる。

第十二条
この法律の規定は、労働契約については、適用しない。

附則
この法律は、平成13年4月1日から施行し、この法律の施行後に締結された消費者契約について適用する。




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